KADOKAWA   2024年11月7日 
口語訳 日本霊異記 
46判432頁   ¥2.200+税 (2.420円) 

     

日本最古の説話集『日本霊異記』の、
語りことばによる、はじめての全訳
 
本文に入る前にあれこれと書きすぎたかもしれない。
 言いたかったことは、
このあと景戒によって語りだされる話群の魅力は、
仏教的な色付けはあるとしても、
八世紀という時代のふつうの人びとの暮らしを生々しく描き出しているところにある。
しかつめらしく権威を振りまく続日本紀にも、
とり澄ました万葉集にも描かれることのない、
泥臭い生活や苦渋に満ちた心がこの作品には揺曳している。
それを覗き見る楽しさを存分に味わうとともに、
時にかれらが、現代のわたしたちに生き写しであるかのようにみえて気恥ずかしさを感じる、
そのような希有な作品が日本霊異記である。
 何はともあれ、
まこととも嘘とも知れぬ八世紀のお話の世界を、大いに楽しんでくださらんことを。
(「まえがき」より)

版元ドットコム


KADODAWAのウェブマガジン「カドブン」ノートに試し読みがアップされています。

第1回 カニの恩返し
 (2024.11.07)
第2回 鬼の接待   (2024.11.08)
第3回 まえがき    (2024.11.09)

2025年1月18日(土)「讀賣新聞」夕刊Culture
清岡記者に、インタビューしていただきました。
丁寧に言葉を引用していただいたあとに、
「懸命に生きた庶民の声が、行間から聞こえるようだ」と評価してくださっています。
いつもありがとうございます。御礼。


2024年12月26日『週刊文春』 
文春図書館推薦図書
短い紹介記事ですが、仏教の伝来をカルトの恐怖として指摘されているのは的確な批評だと思います。
私も、霊異記を読むと宗教における盲進性を感じて恐ろしくなります。


三井住友信託銀行広報誌『発見上手』2024年秋号の「生涯現役人」で紹介されました。
本のプレゼントもあります。(2024年12月13日付)


「古典を読むなら 訳でいい? 訳がいい」『書標』2024年11月号)に拙著『口語訳 日本霊異記』&『口語訳 古事記』が紹介されています。
『古事記』から『学問のすゝめ』まで多彩な古典が紹介されており、本選びの参考になります。
こちらから『書標』全文を読むことができます。
ジュンク堂および丸善の店頭フェアと連動しているのですが、
執筆者&企画者は、わたしの『口語訳 日本霊異記』の編集者・麻田さんです。ありがとうございます。

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